シーズン4 第1回:Word スタイル設計(標準/見出し/リスト)“崩れない文書”の設計図

Word

こんにちは。いーかです

Wordを突き抜けるなら、最初に押さえるべき本丸は スタイル です。
そして先に安心してほしいんだけど、スタイルを整えるだけで、半分は勝ちます。

目次がズレる

見出しの大きさがバラバラ

箇条書きのインデントが人によって違う

共同編集で急に見た目が変わる

コピペで書式が混ざって崩れる

PDFにしたら「あと1行」でページが増える

これ、気合で直すより 設計図(スタイル)を作って事故を減らすほうが早いです。
この回は、Wordを“編集地獄”から救う スタイル設計の型をまとめます。

結論(1行)

Wordは 直接書式を捨てて、まず「標準/見出し1-2/リスト」を スタイルで設計する。これだけで崩れ方が激減します。

30秒まとめ(最短の型)

  • まずコピーを作る(元を壊さない)
  • 最小スタイルは 4つだけ:標準/見出し1/見出し2/リスト
  • 本文は「標準」だけで書く(手で行間やフォントをいじらない)
  • 見出しは「見出し1/2」だけ(太字で見出し“っぽく”しない)
  • 箇条書きは「リスト」へ(Tabで整列しない)
  • 貼り付けは基本 テキストのみ(書式侵入を止める)
  • 崩れたら 全体いじり禁止、崩れた段落だけスタイル当て直し
  • 仕上げは Ctrl+A→F9(目次・相互参照がある文書)

まずここだけ:操作の場所(迷子ゼロ)

スタイルの場所:上のリボン → [ホーム]タブ →[スタイル]

スタイルが見つけにくい時:
Ctrl + Alt + Shift + S(スタイルの作業ウィンドウを出す)

見出しのショートカット(使える環境なら便利):
Ctrl+Alt+1(見出し1)/Ctrl+Alt+2(見出し2)

用語を一瞬で理解

  • スタイル:文字サイズや行間などの“ルールセット”(設計図)
  • 標準:本文の基本スタイル(ここが強いと全体が安定)
  • 見出し1/2:章・小見出し用(目次やリンクの土台)
  • リスト(箇条書き):インデントや行間を揃える仕組み
  • 直接書式:その場でフォントや行間を手で変える操作(崩れの元)
  • 貼り付け事故:外部の書式が混ざって、設計図が壊れる現象

ステップ0:まず守る(作業用コピー)

スタイルは全体に影響することがあります。最初に守ってから触ります。

コピー or 別名保存で 作業用を作る

ステップ1:最小スタイルセットを決める(これで勝てる)

まずは“増やさない”のがコツです。

最小セット(おすすめ)

  • 標準(本文)
  • 見出し1(章)
  • 見出し2(小見出し)
  • リスト(箇条書き)

※慣れるまで、ここ以外は使わなくてOK。

ステップ2:直接書式をやめる(事故を減らす本命)

スタイル設計が効くかどうかは、ここで決まります。

鉄則(事故りやすい)

  • 全選択→フォント変更
  • 全選択→行間変更
  • コピペ→書式ごと貼り付け
  • Tabで箇条書きを無理やり整列

型(安全)

  • 直す時は スタイルを当て直す
  • コピペは基本 テキストのみ貼り付け
  • 箇条書きは リストで揃える

ステップ3:「標準」を育てる(本文の設計図)

本文の8割はここです。最初にここを決めると勝ちます。

標準で決めるポイント(例)

  • フォント(会社指定があればそれ)
  • 文字サイズ
  • 行間
  • 段落前後(空き)
  • 1行目インデント(必要なら)

※大事なのは「本文は全部、標準で書ける状態」にすること。

ステップ4:見出し1/2を整える(目次・リンクの土台)

見出しは“見た目”だけじゃなく、構造です。

  • 章タイトルは 見出し1
  • 小見出しは 見出し2
  • 見出しの行間・段落前後を整える(見やすさが上がる)

よくある事故

太字・サイズ変更だけで“見出しっぽく”すると、
目次・相互参照・内部リンクが弱くなります。

ステップ5:リスト(箇条書き)を固定する(現場で効く)

箇条書きが揃うだけで“資料っぽさ”が一気に上がります。

  • 箇条書きは リストを使う
  • インデントはスタイル側で揃える
  • 手でスペースやTabを入れて整列しない

ステップ6:崩れた文書を“設計図に戻す”(復旧の型)

スタイル運用の強さは、復旧の速さです。

型(全体いじり禁止)

  • まずコピー
  • 崩れた段落だけ選ぶ
  • 標準を当て直す
  • 見出しは 見出し1/2 を当て直す
  • 箇条書きは リスト を当て直す
  • それでもダメなら、その部分だけ テキストのみ貼り付け→スタイル当て直し

ステップ7:仕上げ(更新の型)

目次や相互参照がある文書は、最後に更新します。

Ctrl + A → F9

確認が出たら 全体を更新

つまずき救急箱(ここだけ見れば復帰できる)

Q1:スタイルが見つからない
→ [ホーム]→[スタイル]。見つからなければ Ctrl+Alt+Shift+S

Q2:貼り付けで崩れる
→ まず “テキストのみ” で貼る(貼り付けオプションから選ぶ)
※「貼り付けの既定」をテキスト寄せにできる環境もある(次回で深掘り)

Q3:一部だけ変なフォントが残る
→ その段落だけ選んで 標準 を当て直す(全体は触らない)

Q4:見出しを変えたのに目次が変わらない
→ Ctrl+A→F9 で更新(最後にやる)

今日の1アクション

いま開いてるWordでいいので、本文の段落を1つ選んで
「標準」を当て直す。
“直接書式じゃなく、設計図で直す”感覚が一発で分かります。

ミニクイズ

Q. Wordで一番事故りやすいのはどれ?

A) 見出し1を使う
B) 標準で本文を書く
C) 全選択して行間を変える

ミニクイズの答え(詳しい解説)

A. C。
全体変更は意図しない場所まで巻き込んで崩れやすいです。
崩れたら「段落だけ」「スタイルだけ」で戻すのが安全です。

次回予告(シーズン4 第2回)

次回は、**Alt+F9(フィールドコード)**で “Wordの裏側” に入ります。
目次・参照・番号・更新の仕組みが見えるようになると、Wordはもう怖くなくなります。

今日のひとこと(いーかの成長ログ)

Wordは“書く力”じゃなくて、設計図を作る力で安定する。


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